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あけましておめでとうございます [cinema]

久々にのんびり過ごした.
年末まではそれ程重い子がいるわけではないのに(とは言え原因不明の脳症に膿胸,心外膜炎とバラエティには富んでいたが),バタバタと慌ただしく過ごしてしまった.一重に“予測の遅さとツメの甘さ”が原因で,どっかのチームと一緒だなと反省している.
大晦日の当直が明けて,後半組(今年は前半組・後半組に別れ休みを取ることにした)の先生に病棟の有様を申し送り,後はよろしくと正月休みに入った.
息子は福岡の実家へ集金旅行(お年玉)に出かけており,夫婦二人静かな自宅でお屠蘇の杯を仰ぐ.ささやかながらおせち料理をつまみ1年の無事を祈った.福岡の雑煮は具が多い.ブリやスルメを縁起物として入れる.そろそろ食べたいなぁと懐かしく思いだした.

思わぬ収穫もあった.かねてより気になっていた漫画 "One piece" デビューしたのだ.子供もいない静かな自宅で飲んでは本を読んでうつらうつらしていたが,散歩を兼ねて近所の書店に立ち寄った際に目に入ったのだった.面白い.これははまる.大人買いしそうになる衝動を抑えつつ,ちまちまと日々の喜びとして買い足していくことにする.3月には3D映画も公開されるそうだが,そのサントラを大好きなスカパラが担当しているそうだ.こちらも楽しみである.

それでも暇を持てあまし "Space battle ship ヤマト" を観に行った.旧来のヤマトファンには酷評を浴びているこの作品だが,暇つぶしくらいにはなるだろうし妻と観るにあたって妥協できる作品はこれぐらいだと思われた.実際,暇つぶしにはなった.ヤマトファンが怒るのも判った.黒木メイサにしてもキムタクにしてももう少しまともな演技ができる役者なはずなのにあれは酷い.邪推するに演出の問題ではなかろうか.TBS作った映画は要注意だと思い込む事にした.
それでも,万に一つの可能性を信じ命を賭す覚悟には心打たれる.
考えてみればガミラスの攻撃で汚染された地球を救うために旅立つヤマトと,功利主義に毒された民主主義の元,危機的な状況にある人心を憂い,お天道様に恥ずかしくないように生きたいと過ごす日々の生活にはそれ程の違いはないはずでる.
愛する人達のために覚悟を持って生きていきたいと改めて思えた映画ではあった.
さて,いくつかくだらぬ感想を.(ネタバレなし)
・何よりガッカリしたのはワープシーンである.小学生時代にワープシーンで森雪のセミヌードに赤面した自分としてはあまりに素っ気ない.
・ヒューマンドラマとしてのヤマトを損なってしまったのが,キスシーンである.女性ファンを納得させるのに必要なシーンかも知れないが,あのタイミングでキスする上官はいくらキムタクでもセクハラで懲戒解雇である.
・そもそも森雪のフォルムは引力に対応できる生命体として成立しない骨格なので,実写には無理があるのだが,それにして気を失った黒木メイサの臀部はいささかoversizeであった.
・ラストのラスト,良いシーンになるはずの死んでいった仲間達がブリッジに現れるシーン.あの演出は最大のミスだと思う.古代進が波動砲を打つのは自分の席であるべきで,仲間はそれぞれの席に着き古代を見守る.そうあるべきだったと思う.
勝手な解釈であることは百も承知だが,これも映画のよさである.

そして帰り道.妻が「それで,結局放射能除去装置はあった訳?」
「・・・・・」
妻とはしばらく一緒に映画を観たくない.
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観たい映画 [cinema]

サポディスタで紹介されていた映画です.
札幌でもキノでやるみたいなので,是非みたいと思います.

映画『クロッシング』オフィシャルサイト


こういう国が実在していて,現に日本人が誘拐された過去があります.
国民は飢えていても,軍事力は軽視しがたく軍部が暴走すれば日本に矛先が向く可能性は充分にあります.
それでも,日本に軍事力は不要でしょうか.米軍を追放するなら徴兵せねばなりませんが,その覚悟はおありだろうか.子供達の青春を奪う覚悟はおありだろうか.
「沖縄県民かく戦えり」これは沖縄にあった日本軍総本部に司令官が残した遺書の一文です.後世に機会があれば計らいをして欲しいと残して自死しています.
そして戦後,沖縄に在日米軍を押しつけて今の日本があります.徴兵制もなく,軍事費負担も少ない事がこの国の財政と国民の幸せに大きく貢献してきました.沖縄の負担軽減なくして,僕ら「やまとんちゅう」の借りは返せません.しかし,中国,台湾,インドネシア,そして北朝鮮と東アジアを取り巻くリスクを鑑みたときに沖縄から基地をなくすことは現実的に難しいでしょう.
そして負担論を論ずるならば,徳之島だけではなく他の地方自治体すら負担を負うべきです.実際に基地を持てない,持たないならば何らかの負担を代替するべきです.具体的には金銭になるかも知れません.在日米軍基地により住民負担が発生している地域の住民は住民税を半減するとか.その分の地方税負担を他の自治体で負担するとか.そう言う具体的な論議が必要なのではないでしょうか.
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負けない事 [cinema]

Invictus
 

Out of the night that covers me,
Black as the Pit from pole to pole,
I thank whatever gods may be
For my unconquerable soul.

In the fell clutch of circumstance
I have not winced nor cried aloud.
Under the bludgeonings of chance
My head is bloody, but unbowed.

Beyond this place of wrath and tears
Looms but the Horror of the shade,
And yet the menace of the years
Finds, and shall find, me unafraid.

It matters not how strait the gate,
How charged with punishments the scroll.
I am the master of my fate:
I am the captain of my soul.

映画「インビクタス」の中に出てくる同タイトルの詩です.William Ernest Henleyが当時まだ不治の病であった結核に罹り病棟で記したと謂われています.27年間の投獄生活にあってネルソンマンデラ氏の魂を支えた詩として紹介されます.
拙い日本語で申し訳ありませんが,和訳してみますと.

私を覆う漆黒の夜は
この世が地獄にに陥ったような闇
私はあらゆる神に感謝する
我が不屈の魂を

どんな状況に陥っても
ひるみも叫びもしなかった
いわれなく打ちのめされて
頭が血だらけになっても,屈しない.

憤怒と涙の彼方には
ただ死霊の恐怖がぼんやりと浮かび上がる
長年にわたる脅しを受けてなお
私は恐れない.決して恐れない.

いかに狭き門であろうとも関係ない
どんな罰が言い渡されようとも関係ない
私こそが我が運命の支配者であり
私こそが我が魂の指揮官なのだ

勝手な意訳を織り交ぜておりますのでご勘弁を.
いい言葉に出会いました.
"I am the master of my fate. I am the captain of my soul"
結核患者さんより元気なくせに,
監獄にいるわけでもないくせに,
勝手に不自由になっている自分.
その理由は「誰かのせいに,何かのせいにしているからだ」と教えてくれます.

監督はクリント・イーストウッド.ネルソン・マンデラ氏の全面協力のもと作成されたそうで,ネルソン・マンデラ氏の役は氏のたっての希望でモーガン・フリーマンが演じています.「神を演ずるより難しかった」とコメントしたとか.名演技でした.いつのまにか小僧でなくなったマット・デーモンもキャプテン役で出ています.これまたいい味を出していました.

映画は家族で観ました.久しぶりに息子と真面目な話が出来ました.感謝です.
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元祖 神 [cinema]

中学時代にマラドーナモデルのスパイクを愛用していた自分としてはこの映画すっごく観たい.
北海道では公開の予定なしか…

観に行くか…

映画『マラドーナ』公式サイト


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現実はクソみたいなモンかも知れないけど [cinema]

友人とお別れしてきました.
お通夜の後の気分です.

グラントリノ 観てきました.

映画そのものは始まりも終わりもお葬式.
だからと言うわけではありません.
映画館の雰囲気は大事な友の葬式に出た後のようでした.

クソのような出来事が起こりました.
誰一人幸せではありません.

でもきっとそれが人生ってモンで.
なんでそんな人生を生きるかっていると.
やっぱり.友がいるからナンでしょうね.

クリントイーストウッド.
格好良すぎです.

この映画を観て男の馬鹿馬鹿しさを理解し愛おしく思ってくれるような素敵な女性を口説いてみたいモンです.
(相手にされないでしょうがね.)

ラストシーンがいつまでも心の中でリフレインしています.
たまんないなぁ.今夜 眠れるかなぁ.
「一杯だけ」飲んで寝よ.
一杯だけ.
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脆いものをみて刹那を思い愛おしくなる [cinema]

また映画です.
「バーン・アフター・リーディング」を観てきました.
この映画.まずは草彅君にお勧めします.君のやった事なんて全然,大したことではないのですから.間違いなくそう思えるようになる映画です.
例の事件を聞いて家族が考えたことは皆一致していました.「Diabo com Fomeが芸能人じゃなくて本当によかった」 職場の皆さんから言われたこと「あんたが酔っぱらってもここなら内密に処理してくれるからよかったね」
はて? そんなにひどいの? 僕?
基本的にそこまで酔ったらまず記憶にありませんから(少なくとも僕はね),記者会見で素面に戻った彼を責めても何も出てきません.やるなら酔わせてからやった方がいい.

さて,映画に戻ります.スケベなオッサン役をやらせたら世界一,心から尊敬するジョージ・クルニーが出演し,大好きなコーエン兄弟が脚本・監督となれば観ないわけにはいきません.
コーエン兄弟の作品で共通して言えるのは,人間の愚かしさ,特に利口ぶっている人間の愚かしさが絶妙なタッチで描かれています.そして,この馬鹿どもが総じて愛おしくてたまらない存在として映るのです.
今回の「バーン・アフター・リーディング」,つまりは「読んだら焼いてね」ってことで機密文書が物語のキーになってはいますが,人生そのものも「終わったら焼いて捨ててね」ってなもんでしょ.心を焦がす様な恋愛だって旬を過ぎればやっぱり「焼いて捨ててね」ってな話が多いわけですし.(皆がそうとは申しません)
終盤にジョージクルニーが逃げ出すシーンの表情が最高です.ブラピの演じた馬鹿っぷりも見事.
コーエン兄弟+ジョージクルニーの組み合わせに外れなしです.
(オー・ブラザー!の方が好きだけど)

明日は「グラン・トリノ」を観ようかと思っています.
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Slumdog millionare [cinema]

評判の映画,アカデミー賞受賞作「スラムドッグ・ミリオネア」を観ました.

なんでしょう.
月並みな言葉しか出てきません.
エネルギー,混沌,絆,愛.
そして,逞しさ.

日の出(ライジング・サン)たるインドの一面と言えばそこまででしょうか.
貧しくひもじく,不衛生なスラム育ちの主人公.
あの環境ではどれだけの子供達が死んでいるのだろう?
生きていくために過酷な運命を強いられる.

その中で主人公がミリオネアになるのは「運命」(written)だったと言う.

誰がwriteした運命なのか.
神か?
いや違う.

やはり彼がwriteしたんだと思う.

胸が熱くなるシーンが一杯.
映画が始まるまでは決していい客層とは思えなかった劇場が冒頭から映画に飲み込まれていた.
中盤までの波瀾万丈に反して,ラストは奇をてらうことなくまっすぐと流れていく.
そして,テロップが流れ始めてから涙が止まらなくなった.

こんな映画は初めてである.

日はまた昇る.
その時,日本はこんなエネルギーを見せるのか.
日本人にこんな逞しさが残されているのか.
帰り道,そんなことを考えていた.
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